酒を飲めば金持ちになれる? タイの酔っ払いカルトがSNSで話題に

酒を飲めば金持ちになれる? タイの酔っ払いカルトがSNSで話題に 文化

酔拳は、酒を飲んで酔えば酔うほど強くなる拳法として有名である。しかし、このような酔拳のイメージはフィクションに過ぎず、酒を飲みながら戦う拳法は現実には存在しない。

一方、タイには「酒を飲んで酔えば酔うほど金持ちになれる」と主張するカルト宗教がある。この宗教はネット上で有名となり、賛否両論が巻き起こった。

酔えば酔うほど金持ちになれる?

マハーサーラカーム県イサーンで、女性のTikTokユーザーが新興宗教の神殿を訪れ、指導者にインタビューを行った。このときの動画がSNSで拡散されて話題となっている。

TikTok動画に映っているのは、儀式に参加している信者たちの姿である。彼らは赤い布を頭に巻き、真っ白な衣装を着ている。彼らが床に座って食べたり飲んだりしている間、僧侶の格好をした男性が周りを歩き回って祈りを捧げる。

動画の解説は次の通りである。

金持ちになりたいなら、儀式に参加してください。儀式は運命と幸運を開きます。式典に参加している間は飲酒をやめなてはいけません。ビールを飲んでお金を獲得し、ライスウイスキーを飲んで裕福になりましょう。酔えば酔うほど、より多くのお金を得るでしょう。 #PhraAjarnKampee。

この動画を見たネットユーザーの多くが儀式を詐欺だと批判した。「信者はだまされてお金を失い、飲酒のせいで健康状態が悪くなるだろう」というコメントもあった。

一方、「これはビールバーだ」「酔うためにそこへ行ってみたい」「儀式にアルコール飲料が含まれるのか?」といったコメントも見られた。

儀式の参加者たちは成功して戻ってくる

現地メディアの記者が2022年7月、話題となっている宗教の寺院を訪れた。寺院の前には、指導者に会うために全国から信者たちが集まっていた。指導者は1日に50人にしか会わないため、信者は事前に予約をしなければならないという。

指導者のファラ・アジャーン・カンピー(リュー・シ・カーム・フィー)氏は、儀式は仏教の教えではなく、偉大な師から学んだことに基づいていると述べた。その上で、儀式によって金持ちになれるわけではなく、お金を稼ぐために一生懸命働くことを奨励した。

ファラ氏は、多くの信者たちは一度儀式に参加した後、成功したため自分のもとへ戻ってきたと明かした。儀式は単なる励ましで、信者たちは金持ちになるために一生懸命働く必要があり、誰もが希望通りに成功するとは限らないそうである。

ファラ氏は「儀式では、信者たちにアルコールを飲むことだけを勧めたわけではありません」「信者たちには、利益を享受した後、寺院に寄付するよう頼みました」と述べた。ファラ氏が誰かからお金をだまし取ったり、脅して奪ったことは一度もなく、信者たちは自らの信念に従ってファラ氏に寄付しているという。

仏教国タイにはびこるカルト宗教

タイ国民のほとんどは仏教徒だが、霊に対する崇拝や恐怖などから仏教以外の宗教を信じている人々も多い。そのため、国内には約4万のカルト宗教が存在すると推定される。

2022年5月には、自らの尿を信者に飲むよう指示した75歳の自称「聖人」がニュースとなった。この聖人によると、自らの尿や痰、糞便などがさまざまな病気の治療薬になるという。また、寺院の役割を担う小屋からは11体の遺体が発見された。警察は、無免許で医療施設を設置した容疑や、新型コロナウイルス緊急命令に違反した容疑などで、聖人を逮捕して起訴した。

タイでは現在も迷信が蔓延し、数多くのカルト宗教が盛んに活動している。信者に排泄物を食べさせたり遺体を弄んだりするカルトに比べれば、信者に酒を飲ませて励ますカルトはさほど害がないように思われる。しかし、酒の飲み過ぎには急性アルコール中毒などのリスクもある以上、興味本位でカルトに関わらない方がよいだろう。

参考:The Daily StarThaigerUCA News、ほか

トップ画像:Pixabay

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