「受精フェチ」とは何か? 望まない妊娠に興奮する性的嗜好のリスク

「受精フェチ」とは何か? 望まない妊娠に興奮する性的嗜好のリスク 生活

「受精フェチ」は、女性が実際に妊娠したり、妊娠したりするリスクに冒したりすることに興奮する性的嗜好である。日本では一般的には「孕ませ」と呼ばれる。英語では”breeding fetish”や”breeding kink”という。

望まない妊娠のリスクに興奮する

受精フェチを有する男性は、避妊を行わないまま女性の膣内で射精し、女性を妊娠させる可能性があることに悦びを見出す。女性は望まない妊娠に怯えながらも、男性の要望に応えざるを得ない状況に追い込まれる。

男性はリスクがあるシチュエーションに興奮することもあれば、女性が男性に服従しているという力関係に興奮することもある。しかし、妊娠させたいという欲望があっても、それは実際に子供を育てたいという願望ではない。

性教育の第一人者であるジジ・エングル氏は海外のニュースメディア「インサイダー」に次のように語った。

「その行為の多くは、あなたが本当に妊娠したくないという事実と関係があります。あなたがとても危険なことをしているので、その瞬間に激しく熱を帯びます。これがその行為の背後にある性的な興奮の正体です」

エングル氏は、ほとんどの人が若い頃に学んだ性行為の知識によって、受精フェチはかなり一般的な性的嗜好となっていると付け加えた。性教育では、性行為の喜びではなく、性行為の危険性について刷り込むが、これが受精フェチにつながるという。

受精フェチと妊婦フェチは何が違うのか?

受精フェチとしばしば混同されるのが「妊婦フェチ」である。妊婦フェチは、妊娠して下腹部が膨らんだ女性に興奮する性的嗜好である。妊娠フェチの男性は、妊娠中の女性の身体がどのように変化するかについての理解していて、リスクを伴う行為を強要しないことが多い。

一方、受精フェチの男性は妊娠自体に対して興奮するので、必ずしもリスクに対する配慮がなされるわけではない。女性の妊娠を妄想しながら自慰に耽るだけなら、誰にとっても問題はない。女性との性行為で、避妊しないシチュエーションを演じるだけなら、これも安全である。しかし、演技ではなく、実際に避妊せずに性行為をする場合、女性は望まない妊娠のリスクが生じる。

また、受精フェチは体液の接触もあるため、望まない妊娠だけでなく、性感染症のリスクも高くなる。

受精フェチは異性愛関係に限定されない

カリフォルニア大学サンタクルーズ校で性的嗜好を研究している社会心理学博士、サム・ヒューズ氏によると、受精フェチは妄想に根ざしているため、異性愛関係にある人々だけに限定されているわけではないという。同性カップルやトランスジェンダーの女性でも受精フェチの可能性はある。

ヒューズ氏はさらに、妊娠が可能な女性の中にも受精フェチが存在する可能性を指摘する。実際には妊娠したくないのに対し、男性によって妊娠させられるといった妄想に興奮するかもしれないという。

「子供を望まない人は、本当に子供を望まないからこそ、妊娠をとてもエロティックに感じるかもしれません。そのタブー、もしくは現実の生活におけるそれらに対する否定的な感情によって、性的な興奮を得られるのです。基本的に、タブーとなっているものと破壊するものは何でも、現実の生活にエロティックな欲望を生み出すきっかけとなります」(ヒューズ氏)

エイリアンを妊娠させるといったフィクションの要素を含むこともある。エングル氏は、このニッチなフェチのために作られた「産卵管」と呼ばれる大人のおもちゃを紹介する。産卵管はディルドに似ているが、膣や肛門にゼラチンの卵を挿入するための道具である。

受精フェチの人々は、望まない妊娠のリスクに興奮する。そのため、コンドームを使用するなどの避妊を行わない性行為を選択しがちである。しかし、その後のこと、具体的には本当に女性が妊娠してしまった場合を考えていないことが多い。

たとえ受精フェチだとしても、誕生してしまった子供の世話をする覚悟がないならば、しっかりと避妊することが重要である。避妊は妊娠だけでなく性感染症の予防にもなる。パートナーと十分に話し合い、性的嗜好と上手く折り合いをつけることが求められる。

参考:InsiderWebMD、ほか

トップ画像:Pixabay

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